長野県教育委員会の山口利幸教育長は16日、教員採用試験をめぐって県庁で記者団に対し「平成11年ごろから県議や知り合いの教職員らに、受験者に合否通知が届く前に電話で結果を伝えていた」と述べた。その上で「不適切だった。改善したい。金品授受などは断じてない」と強調した。 同県の小中高校の教員採用は例年、8月上旬に1次試験、10月上旬に2次試験の結果が決まる。山口教育長によると、特定の受験者に関し「何とかなるか」などとの接触が毎年数件あり、合否通知を発送した日の夜に自宅から電話で結果を知らせていたという。教育長は「ほかの県教委幹部にも同様の接触があった」としている。 一方、村井仁知事は記者会見で「(事前連絡は)社会通念上、許容されるのではないか。採用に一切の影響を及ぼさないことが大事だ」との認識を示した。