数年前、ソフトウエアの脆弱性を放置するとどうなるかを実感した出来事があった。自宅のパソコンにインストールしておいたリモートデスクトップソフトの脆弱性を突かれて、知らない間にどこかの誰かにパソコンを勝手に操作されてしまったのだ。その「事件」以降、セキュリティに対する意識は変わった。最終的には被害はなかったが、読者の方にデジタルデバイスの使い方を見直してもらうきっかけになるとは思うので、ここにその顛末をまとめておく。 本当に深刻だった脆弱性を知らずに使い続ける 昨今は企業のWebサーバーの脆弱性を突かれて乗っ取られたり、情報が流出したりといった事例が大きな話題になる(図1)。その一方で、クライアントパソコンで使う様々なアプリケーションやOSそのものにも脆弱性はある。 図1●これも筆者が体験したWebサイトの乗っ取り事例。ベンチマークソフトを手がける英SiSoftwareのWebサイトにアクセス
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