ヤマ場を迎えている就職活動。でも、採用にかかわる判断をコンピューターが行っているとしたら、あなたはどう思うだろうか。いま、企業の間で、採用や人事にさまざまなデータを活用する動きが広がる一方で、不安の声もあがっている。「人」に関わるデータの活用が急速に進む社会に、私たちはどう向き合えば良いのだろうか。(科学文化部記者 黒瀬総一郎) 今月1日、大手企業の採用面接が解禁され、学生の就職活動が本格化している。そうした中、多くの学生が口にする、ある言葉がある。「学歴フィルター」だ。 いったいどのようなものなのか。実際に「学歴フィルター」を経験した女子大学生に話を聞くことが出来た。スマートフォンで、説明会に申し込もうと、企業のサイトに名前や大学名を入れると、「満席」の文字が表示される。 ところが、大学名を「早稲田大学」に変えると、「受付中」と表示された。どの大学かによって、自動的に選別されていたのだ。