公訴時効制度の見直しを検討している法制審議会(法相の諮問機関)の刑事法部会が8日、開かれ、人を死亡させた罪のうち、最高刑が死刑の罪を時効制度の対象から外し、現在時効が進んでいる事件にも適用するなどとした法改正の要綱骨子案を部会の賛成多数で取りまとめた。今後、月内にも開かれる法制審総会で議論を経て、千葉景子法相に答申され、刑事訴訟法改正案が今国会に提出される見通し。 取りまとめられた骨子案では、最高刑が死刑に当たる罪(殺人、強盗殺人など)に関しては時効を廃止し、それ以外の人を死亡させた犯罪は時効期間をおおむね現行の2倍に延長するとした。 たとえば「無期の懲役・禁固」に当たる強姦(ごうかん)致死、強制わいせつ致死などは現行の15年が30年に▽「有期刑の上限である20年の懲役・禁固」に当たる傷害致死、危険運転致死は10年が20年に▽「その他の懲役・禁固」に当たる自動車運転過失致死、業務上過失致死