ブックマーク / d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI (6)

  • 深町秋生の序二段日記

    昭和30年代が好きだ。 なぜならそこにあるのは混沌と暗黒の世界。右翼はいつ起きるかわからない革命に怯えて政治家や出版社を襲い、左翼は大勢で道端や国会や大学で暴れまくった。長嶋が天皇の前でホームランを打っていた頃に、熊の漁民は有機水銀たっぷりの魚をべて苦悶していた。正義のヒーロー力道山はドラッグと酒にトチ狂い、目の前にあるものすべてをぶん殴った。 高度成長期の東京はオリンピックに向けて大工事。騒音と埃と神風トラック、神風タクシーが行きかうやかましい街だった。増える車の台数に道がおっつかず、そこいらで大渋滞が起きていた。環境保護という概念は確立されてはいないために、煙突からは有害な黒い煙がもくもくと吐かれ、東京湾には得体の知れない物質の混じった廃液が垂れ流し。 輸送に明け暮れる国鉄は鶴見と三河島と宇和島で大事故を起こし、100人単位で乗客をあの世に送った。戦争の苦しみを知っていた規律正しい

    深町秋生の序二段日記
    yskszk
    yskszk 2007/11/22
  • 深町秋生の序二段日記

    あの名古屋の殺人事件にゾクっときてしまった。加害者がケータイサイトで知り合ったというやつ。あれはペッパーランチ事件と同様に背筋が凍った。 去年あたりから、心が寒くなるような犯罪が目白押しだ。過去と比べても、こんなに心が寒くなるようなことはない。昔だってヤバい犯罪はたくさんあったが、昔と今とでは犯罪の質がなんか違うのである。なにか末期的な感じがする。 去年起きた秋田の連続幼児殺人事件。それにペッパーランチ事件、そして今回のケータイサイト「闇の職業安定所」事件。この3つに強烈な寒さを感じた。その寒さの正体がよくわからなかったのだが、最近になってようやくわかった。 この3つの事件に共通するものとして、加害者らの理解しがたいズサンさというものがある。秋田の鈴香容疑者にしても、ペッパーランチの非道店長にしても、今回の3人の犯罪者にしても、あまりの計画性のなさに愕然とさせられる。名古屋の場合などは、人

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    yskszk 2007/08/29
  • 獣欲のペッパーランチ - 深町秋生の序二段日記

    http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070516it04.htm 「獣欲のペッパーランチ 肉まみれの暴行」「肉棒ステーキ 暴虐の汁」「大阪鉄板暴行 熱いのは堪忍!」「浪速極悪レイパー 肉や! 肉や!」 なんて半日もペッパーランチ心斎橋店について考えていた。想像の範疇を超えるブレーキのない犯罪に軽いエクスタシーを覚えてしまった。 なんにしても関西地方らしい猛々しさと猥雑さを凝縮したような犯罪である。亀田家的で清原的で青木雄二のマンガから抜け出したようなぐちゃぐちゃかつストレートな世界だ。オメーコステーキとかワレメファイナンスとか破綻信用金庫とかそういう混沌を感じてしまった。マルクス読まんかい。 近年の犯罪は大体のところ、想像範囲内におさまることが多い。スクールシューターのチョ・スンヒにしても、町田の女子中学生殺しにしても、福島の母親殺しにしても、

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  • マンガと夢の世界 - 深町秋生の序二段日記

    マンガは日でもっとも先端を走っている娯楽だ。 というようなことをフランス文学者でマンガ評論家の中条省平教授がかつて仰っていた。「ニートという言葉が一般社会に浸透しつつあると思っていたら、ニートをテーマにしたマンガがすぐに登場した。しかしニートなる言葉が登場する以前から、古谷実はすでにニート屈を描いていたと思う……」とか。ちょっとうろ覚えだけれど、そんな感じ。で、私も深々とうなずいたものだ。 だが最先端を走る作品がある一方で、とんでもなくマンネリ、停滞、モラトリアムという言葉を当てはめたくなる作品もごろごろしているのもマンガの世界である。人気があるからという理由でいたずらにストーリーが引き伸ばされていたり、「次はわしじゃーい」みたいに新たな敵が現れて「強さのインフレ」が起きたり、広げた風呂敷を畳めないままむごたらしいラストを迎えてしまったり、キャラに人気が出ると、安易なスピンオフ作品を

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    yskszk 2007/04/18
  • 深町秋生の序二段日記

    自分のの乗り切り方を淡々と書こう。 自分の場合はプチ自殺をやり続けた。 なんてことを書くとドン引きされた上、「何だよ、プチ自殺って。家出かよ」と突っ込まれることであろう。別にリスカでもない。 ただ単に夜になればきっちり睡眠薬を飲んでいただけである。飲めば15分以内で、意識をぶった切ってくれるような速攻型のAという睡眠薬をもらっていた。これがなんとも心地がいい。ちょっとした「この世とおさらば」感覚が味わえるのである。毎日自殺を試みているようで、結構これが唯一の愉しみですらあった。 例えどんなにクソまみれの一日を過ごし、絶望で身動きが取れず、もう翌日の朝日など絶対に拝みたくないという夜を迎えたとする。完全にになった時は毎日がそんな状態だったが、そんな場合は睡眠薬Aの出番だった。薬を呑む。ははは。はははは。はあ、もうこれであれこれ考える必要はなくなった。どうせあと十五分以内で今日という地獄の

    深町秋生の序二段日記
    yskszk
    yskszk 2007/04/09
    「あと今日も残り15分かと、確実に逆らえない眠気に襲われるというのは、死んでいく感覚とちょっと似ているような気がする」
  • 自分にやさしい人達 - 深町秋生の序二段日記

    http://www.future-planning.net/x/modules/news/article.php?storyid=2195(FPN「吐き気がする現実」) 現実よりもこのエントリそのものに吐き気を覚えた。テレビ時代劇のような毎度おなじみの「昔はアレで、今の現実はひどい」という図式である。この手の方々は橋を一方的に殴り倒した小川直也のように「目を覚ませ。現実を直視しろ」とのたまうのだが、私としては過去もおろそかにするなよと言い返したくなる。もう言うのも飽きたけど。 エントリの主張自体は、実は私もある程度同意する。仮に私に子供がいたら、まずフィルタリングだのして子供が有害サイトに辿りつけないように努力するだろう。それは「正しい教育をしなきゃ」というよりも、ちょっとクリックしただけで裸やまんこ映像にありつけるというのは許しがたいという嫉妬心からきている。三十路オヤジからしてみれ

    自分にやさしい人達 - 深町秋生の序二段日記
    yskszk
    yskszk 2007/04/09
    少ないデータから断定的なことを書いちゃう、というのはブロガーにありがちな病ではあるのだ。
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