(英エコノミスト誌 2014年2月8日号) 世界経済にとって、2014年は浮き沈みの激しい年になるだろう。だが、現時点ではまだ、回復が危険にさらされているわけではない。 2013年のほとんどの期間、世界の主要株式市場には、どこか魔法のような雰囲気があった。金融刺激策と世界の経済成長への楽観論の広がりに支えられ、株価はうなぎのぼりに上昇した。米国のS&P500株価指数は昨年1年間で30%、日本の日経平均株価は57%上昇した。 この1カ月で、その魔法が突然消え失せてしまった。1月初めから、全世界で株式時価総額が3兆ドル以上も吹き飛んだ。S&P500はほぼ5%、日経平均は14%、MSCI新興国株価指数は9%近く下落している。 昨年のような著しい急騰の後では、投資家が利益の一部を確定したとしても、何ら驚くには当たらない。特に米国株は、割高に過ぎる様相を見せ始めていた。2013年末のS&P500の1