消費増税は、与野党の圧倒的多数派が決めたことである。したがって、失敗が認められることはあり得ない。せいぜい、「こうになるとは予想できなかった」、「他に選択肢はなかっと」とされるくらいである。政治に限らず、世の中とは、そういうもので、「先の大戦は誤りだった」と評されるのは、むしろ、例外に属する。 ……… 長期トレンドからの家計最終消費支出の乖離は、昨年4-6月期の時点で、リーマンショック時の最大値12兆円に並び、足元では15兆円まで広がっている。リーマン時は、1年半で元に近いレベルまで回復したが、今回は、いつ元に戻るか、見通しさえ立たない。円安による堅調な輸出と、高収益下の在庫増の持ち堪えがなければ、ゼロ成長状態では済まず、恐慌に陥っていただろう。 もし、サミットにおいて、「こうした危険な緊縮財政をするなかれ」と訴えていれば、他にはマネのできない、身を挺した実験の結果として、貴重がられたかも