E. O. Wilson, 1929-2021 POSTED ON DECEMBER 26, 2021 BY RAZIB KHAN ホピ・ホエカストラは、E.O.ウィルソンが亡くなったことを公表した。このエントリを書いている時点では、まだウィキペディアには記載されいないが、彼女なら間違いないはずだ。様々な訃報記事がこれから増えていくだろう。ウィルソンは重要かつ、論争の的となった人物であった。 今、私が着目したいのが、1970年代後半にウィルソンが人間社会を理解するために生物学的なフレームワークを導入しようとした際に起こった騒動をまとめたウリカ・セーゲルストローレの『社会生物学論争史―誰もが真理を擁護していた』だ。〔当時〕基本的に、ウィルソンは、排撃され、人格を否定され、カンファレンス中に左翼学生から物理的な攻撃を受けた。この時の文系-理系論争の当事者のほとんどは、もう亡くなってしまっている