生駒山(奈良県)のふもとに位置するキリスト教の神学校「生駒聖書学院」に今春、2人の元ヤクザが入学した。一人は、山口組直系暴力団(2次団体)の舎弟頭(しゃていがしら)だった兼光伸一(本名・金伸一)さん(58)。舎弟頭は組織内ではナンバー3の地位で、兼光さんは3次団体の総長でもあった。もう一人は、ヤクザ歴30年の中尾博章さん(49)。無期懲役の受刑者だけでも200人ほどが収容されている徳島刑務所などで、通算15年服役した経験がある。 共に10代からヤクザの道に足を踏み入れた2人が、一体どのようにして聖書と出会い、イエス・キリストを信じ、そして今、牧師を目指して神学校で学ぶようになったのか。入学から1カ月余りがたった5月中旬、生駒聖書学院を訪れ、2人に話を伺った。 ◇ 元ヤクザの父のもと「朝鮮部落」で生まれる 兼光さんは1960年、当時は「朝鮮部落」と呼ばれていた東京のある地域で生まれた。父親は
![「キリスト病」にかかってしまった元山口組系総長(1)3度目の差し入れで読んだ聖書 「最初の一節で確信した」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/162d3d9ac6aad04454a28efeaf937196298f2234/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.christiantoday.co.jp%2Fdata%2Fimages%2Ffull%2F30040%2Fimage.jpg)