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ブックマーク / maishuhyouron.cocolog-nifty.com (2)

  • 「社会学的啓蒙」の黄昏 - 毎週評論

    前にも言及した、著名な社会学者による新書だが、アマゾンのレビューで批判的なものが多い。個々の論点はそんなに間違ったことを言っているわけではない。明らかにこれは文体の問題である。そういう意味で、宮台氏も時代の空気からズレはじめたんだなということをつくづく感じる。 宮台氏の頭の中には、どこかに「知の最先端」の世界があって、それを知らないと「恥ずかしいこと」になっているらしい。しかし今は、こういう読者に対する無知への劣等感や強迫観念を動員して人を説得しようとする手法自体が、もはや完全に効力を失っていると考えるべきである。むしろ、高度な知の世界の憧れが完全に消失してしまったどころか、それを顕示すること自体が非常に「恥ずかしい」ことになっている。宮台氏ともあろう人が、そのことに全く気づいていないのが正直がっかりである。 レビューで「わかった上での戦略的振る舞い」という擁護があったが、そもそも今はそう

    「社会学的啓蒙」の黄昏 - 毎週評論
    ytn
    ytn 2015/08/15
    "啓蒙主義というより「啓蒙」を前面に出すという文体自体が、知識界全体で完全に衰退し、それ以上に読者から敬遠されるようになっている"
  • イデオロギーの復権 - 毎週評論

    近年アカデミズムでもネット論壇でも、「実証に基づく議論」が主流になっており、旧来のような価値や「イデオロギー」に基づく議論はすっかり影を潜めている。1980年代や1990年代には哲学者や社会学者の社会批評が隆盛したが、現在は実証性に乏しいとしてかつてほどの読者を獲得できなくなっている。では実証に基づく社会分析や政策論が増えたことで、議論の質が向上しているのかと言うと、必ずしもそうとは言えない現状がある。むしろ、意見の異なる者同士の論争がますます成立しなくなっているという、より深刻な事態をもたらしているように見える。 「イデオロギー」の時代は、議論の質はともかくとして、少なくとも対立や闘争という形の「対話」が最低限成立していた。昔の保守派は批判するためにもマルクス主義の文献や左翼知識人の論文に目を通していたし、全共闘の学生はつるし上げの対象である大学教師のをよく読んでいた。佐高信と西部邁が

    イデオロギーの復権 - 毎週評論
    ytn
    ytn 2015/08/15
    ”瑣末な実証の水準で相手を「論破」しさえすれば、相手の価値やイデオロギーまで覆すことができるという、倒錯した論理が横行している。”
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