国土交通省は12日、シンドラーエレベータ(東京都)の保守点検担当の元男性社員(36)=5日付で懲戒解雇=が6~8月、東京都や千葉県の集合住宅で管理するエレベーターを故意に7回停止させたと発表した。住民ら7人が1人ずつ最大45分閉じ込められ、気分が悪くなり救急搬送された女性もいた。 国交省によると、被害が出たのは全て都市再生機構(UR)の物件。元社員はエレベーターが動き出した後に工具で安全装置を作動させ、停止させた。2日に茨城県のホテルで本人が閉じ込められ、シンドラーエレベータが事情を聴いたところ7件の関与を認めた。 元社員は「会社とトラブルがあり、困らせようと思った」と話しているという。同社は6月15日、仕事の成果が基準に達していなかったとして、元社員を管理職から一般社員に降格させていた。 11日に連絡を受けた国交省は、元社員が保守点検した可能性がある物件の緊急点検を指示した。同社は「今後