まだ夏の甲子園が始まる前から、全国の高校野球ファンを大いに沸かせてきた大船渡高、佐々木朗希(ささき・ろうき、3年)の夏が終わった。 7月25日に行われた岩手県大会決勝戦、大船渡対花巻東戦は、12-2で花巻東が大勝し甲子園への切符をつかんだ。エース投手である大船渡・佐々木はマウンドには上がらず、投球練習さえすることはなかった。 全国から大きな注目が集まった投手・佐々木朗希 佐々木は昨年からスカウトや好事家が追いかける好素材だった。4月6日に行われた侍ジャパンU-18代表候補の紅白戦で最速163㎞/hを記録し、一躍全国から注目されるようになった。 その4月、筆者は首都圏の某所で佐々木と國保陽平監督がいる場に偶然居合わせた。佐々木は長身だが、ダルビッシュ有や大谷翔平のように横幅のある投手特有のいかつい体ではなく、スリムな印象だった。のちに國保監督が語ったところでは、「クリニックで骨密度を測定した