新型コロナウイルスの脅威が続く中、働きに出る親たちを全力で支え続ける保育士たち。再び感染者が急増する中、感染リスクと戦いながらも日々、子どもたちを預かる保育士のありがたみを感じる親も少なくないだろう。 その保育士たちが緊急事態宣言の際、全国の保育園で、不当に給与カットされるという問題が起きたことは、これまで複数回にわたって報じてきた。現場の保育士からは多数の反響があり、これまで待遇が悪くても泣き寝入りしがちだった保育士たちの意識が、少しずつだが変わりつつあるとも感じる。中には実際に行動し始めた保育士もいる。 横行する不当な給与カット 都内の認可保育園でパート勤務する保育士の吉田涼子さん(仮名、30代)はその1人。 「正当な権利を主張できないのはおかしい。理不尽なことには声をあげたい」 と、職場のパート保育士3人と一緒に立ち上がった。 緊急事態宣言の際、正職員の保育士は交代で勤務し、休んでも