東山署から、無事戻ってきた建仁寺の仏像=京都市東山区で2009年3月4日午前11時24分、望月亮一撮影 京都市東山区の建仁寺から木造十一面観音座像を盗んだとして逮捕された阿部逸男容疑者(59)=三重県四日市市=が、数年前の病気をきっかけに信仰を深め「そのころから仏像が好きになった」と供述していることが京都府警捜査3課への取材で分かった。事件については「偶然見た十一面観音座像にその場でとりこになり、家で拝みたくなった」と話しており、府警は仏像への執着が動機の一つとみて追及している。 府警によると、阿部容疑者は仏像を自宅に持ち帰ったことについて「信仰のため家に来てもらった。預かっているだけ」と表現。「今となれば自分の行為は窃盗。深く反省しています」と謝罪しているという。 また、周囲に「金に困っている」と漏らす一方で、07年の大みそかには熱心に信仰している三重県内の神社に神殿改築工事費として10