(英エコノミスト誌 2010年3月6日号) 大半のヨーロッパ人は自分たちが考えているよりうまくやっているし、今後、緊縮財政を受け入れる余力もある。 いとこ同士の2人がいるとしよう。1人は欧州大陸、恐らくはフランス辺りの出身だ。心気症を患っているため、ストレスや疲労感、原因不明の痛みなど、漠然とした数々の症状に悩まされ、薬を山ほど服用している。虚弱体質の自分にとって、激しい運動は健康を脅かすものだと確信している。 もう1人は米国人(あるいは英国人でも、好きな方を選ぶといい)で、過激なスポーツに夢中のリスクテーカーだ。長年にわたって暴飲暴食を繰り返しているにもかかわらず、医者にも行かず、自分は雄牛のように丈夫だと思い込んでいる。そして2008年、ジョギング中に激しい心臓発作で倒れる。 フランス人のいとこにとっては、これで奥深い真実が証明されたことになる。すなわち、運動は体に悪いということだ。