「お弁当」という言葉を聞くと、子どもの頃はうきうきした気分になった。私が通った小中学校には給食があり、お弁当を持っていくのは遠足や運動会などのイベントのときだけだったからだ。 母親になり、子どものお弁当を頻繁に作るようになったら、お弁当に対する高揚した気分はなくなった。手間と時間が結構かかるのだ。 まず、献立に頭を悩ませる。彩りよく、栄養のバランスが取れるように、前日とは違うメニューに、などと頭をひねる。次に、材料をそろえて、下ごしらえできるものは前の日の夜に用意しておく。 朝も、朝ご飯を作るのと並行して、ご飯を弁当箱に詰めて冷ましたり、おかずを調理して冷ましてから詰めたりと、忙しい。キャラ弁を作る場合は、さらに手間がかかるだろう。 フランスの母親に「お弁当ストレス」などない 私がフランスに滞在していたとき、こんなお弁当ストレスなどなかった。そもそも、幼稚園や学校には給食があったので、普段