2005年9月に発売した大人の科学マガジンVol.09「究極のピンホール式プラネタリウム」は、発売以来版を重ね、発行部数は50万部を超えている。その年は、セガトイズの家庭用プラネタリウム「ホームスター」の発売、その両方の開発に関わったプラネタリウム・クリエーター大平貴之氏を主人公にしたテレビドラマの放映など、あちこちの科学館などでプラネタリウムが閉鎖していく中、不思議なことに、それとは逆行するようにプラネタリウムが話題になった年だった。 1万個の星空をうたったふろくのプラネタリウムは、部屋中を星でうめつくしてしまうところが特長だが、光源に使った普通の豆電球ではそのフィラメントの形がそのまま星の形として現れてしまう。ピンホール式である以上、それはしょうがないことだった。 発売直後から「次のプラネタリウム」を望む声は編集部に多く寄せられていた。その多くが「最近は高輝度LEDも安くなっているし、