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ブックマーク / premium.kai-you.net (8)

  • スマホゲーム『リバース:1999』が傘に隠した切実な主張 香港ポップカルチャーの闘い

    スマートフォンゲームの中には、社会問題をモチーフとした作品がある。そしてそれは『リバース:1999』も例外ではない。 そのテーマを語ることはリスクを伴う。どのようなリスクが存在するのか。読みさえすれば納得していただけると思う。 まず最初に香港製作のSF映画『未来戦記』の話をさせてほしい。香港の会社、香港のVFXスタジオでつくられたSF超大作である作は、作中に出てくる「共産主義の脅威をメタファーとして描いた50年代のSFホラー映画」に対し、香港の名優ラウ・チンワンが「結末は自分たちで決める!」と啖呵を切る。 これは、香港の未来は自分たちで決めるという決意に他ならない。この話は、今からする『リバース:1999』の話と無関係ではない。 『リバース:1999』はスマートフォンおよびPC向けに配信されている世紀末タイムリバースRPGである。開発・運営は中国広東省広州市に拠点を置くBLUEPOCH。

    スマホゲーム『リバース:1999』が傘に隠した切実な主張 香港ポップカルチャーの闘い
  • 『ちいかわ』論 ポスト・ヒューマニズムな現実に人間性を取り戻す「三」の法則

    ちいかわ』と聞いて、あなたは今や街中の至るところで見かける、キャラクターたちの姿を思い浮かべるだろうか。それとも、SNS上で日々更新される、漫画作品(と、そのアニメ化)の内容を思い出すだろうか。 ストーリー漫画としての『ちいかわ』は、従事するのに資格が必要な「草むしり」や、自分の身体よりもはるかに大きな生物に命をかけて挑まなければならない「討伐」によって日々の糧を得る主人公たち「ちいかわ族」を労働者のメタファーとして読解されることがままある。彼らの暮らす作品世界は、私たちが生きる資主義社会のメタファーだ、とも。 一方、そうしたシビアな世界観を抜きにマスコットとして消費されている側面もあり、そもそもストーリーを追っていない人の存在もSNS上で多数報告されている(「グッズから入った友人がストーリーも追うようになって絶句した」のようなエピソードを目にすることは日常茶飯事だ)。 しかし、こうし

    『ちいかわ』論 ポスト・ヒューマニズムな現実に人間性を取り戻す「三」の法則
  • LGBTQ差別はなぜレゲエに深く根差してきたのか? ヘイト騒動に巻き込まれたMINMIインタビューも

    レゲエは1960年代、首都キングストンの貧困地区で誕生。厳しい時期と苦しみを表現しながらも独特のリズムで楽しめるダンス音楽となっており、社会の平等や愛と平和を呼び掛ける音楽として世界に広がっている。(中略)ユネスコは、「不平等、抵抗、愛、人間性といった国際的な問題の表現に対するレゲエの貢献は、知的、社会政治的、感覚的、精神的な要素の具現化といえる」との声明を発表した。Via ロイター 2018年、ジャマイカ生まれのレゲエミュージックがユネスコの無形文化遺産に登録された時のロイター通信による報道からの抜粋である。 非常に「その通り」な文面なのだが、よくよく読んでいると何とも一面的な文章にも思えてきて、むず痒くなってくる。 なぜそう思うのだろう? それはきっと多少なりとも「レゲエ」というカルチャーに親しんだものであれば誰しもが感じる“違和感”でないだろうか。 目次差別がレゲエ界の常識「バティボ

    LGBTQ差別はなぜレゲエに深く根差してきたのか? ヘイト騒動に巻き込まれたMINMIインタビューも
  • 「AIのVTuberは人間のファンを奪う」のか? 世界を賑わすNeuro-samaインタビュー

    画像生成AIなど近年盛り上がりを見せるAI技術の世界。2022年11月に登場した会話型AIChatGPTによって、日々技術革新が進んでいる真っ只中だ。 それはエンターテイメントの分野、その黎明期からKAI-YOUでも追ってきたバーチャルYouTuber(VTuber)の世界でも同じこと。いわゆる“中の人”をAIに置き換えたAI VTuberはその存在感を増しつつある。 彼らは一般的なVTuberたちと同じように配信でゲームをプレイし、コメントを読んでそれに応える。不自然で突拍子もない会話もご愛嬌。今や数千人の視聴者を集めるAI VTuberもあらわれるようになった。 そんなAI VTuberの中でも飛び切り強い存在感を示すのがNeuro-samaである。 2022年12月から配信を始めたNeuro-samaは、そのエキセントリックな言動ですぐに注目を集めるも、翌2023年1月には彼女が配

    「AIのVTuberは人間のファンを奪う」のか? 世界を賑わすNeuro-samaインタビュー
  • Discordから現場に潜る──“分人的コミット”が生むパラレルな密室

    今日も50個以上のDiscordサーバーに膨大な数のメッセージが溜まっていく。アーティストによる新曲の告知、ファンアートと称したノートの切れ端、愛くるしい犬の写真、数学の課題の質問、延々と複製され続けるGIF画像、独り言のような音楽評論、「今起きた」という報告、"NFT"の頭文字をもじった大喜利、あるいはbotによる自動投稿……。 ゲーマーでない筆者にとって、ある時期までDiscordはどこか馴染めないプラットフォームだった。当初参加したのは音楽マニアの同好会のようなオープンサーバーで、Spotifyから好きな曲を順番に聞いていくという会合に顔を出したものの、早々に居心地の悪さを感じて黙って退出したことを覚えている。 毎日のようにいくつものサーバーをチェックするようになったのは、Discordがオンライン空間にありながらGoogleの検索網から逃れたブラックボックスとして重要な情報ソースと

    Discordから現場に潜る──“分人的コミット”が生むパラレルな密室
  • 宗教2世ラッパーたちのリアル「ストイックなだけじゃない生き方をヒップホップは示せる」

    親に助け求め イジメ相談 親の目は死んでる 宗教の解決法、みんなでお祈り why? why? なんでそうなる? Lil 宗教 Jr. feat. 宏洋/Marukido 宗教とヒップホップ。あるいは、信仰とヒップホップ。これには密接な関係がある。 「ゴスペル・ラップ」「クリスチャン・ヒップホップ」というサブジャンルが存在するように、近年の米ヒップホップシーンで言えば、カニエ・ウェストのキリスト教信仰への傾倒とその楽曲への反映が真っ先に連想される。 そして、国内においてはラッパー・Itaqの名前が真っ先に上がるだろう。 幸福の科学の現役2世信者としてのスタンスを自身の楽曲、さらにはAbema主催の『ラップスタア誕生2020』において全面に押し出し、国内ヒップホップの多様性拡張への可能性を提示してみせた。 その一方で、宗教2世としての葛藤を吐露するアーティストもいる。幸福の科学総裁の実子・大川

    宗教2世ラッパーたちのリアル「ストイックなだけじゃない生き方をヒップホップは示せる」
  • 「どうせなら世界をめちゃくちゃにしたい」仮想空間を運営する意地と楽しさ

    近年取り沙汰される「メタバース」というキーワード。 コロナ禍で物理的接触が制限される中で、仮想空間上でコミュニケーションができる場所として多方面から注目を浴びている。 国内ではバーチャルイベントプラットフォームから発展した「cluster」がある。世界最大級の3Dアバター・3Dモデル即売会「バーチャルマーケット」が開催されているアメリカ発の「VRChat」では、2018年頃から日人の利用者数が増え始め、現在でも多くの人がそこで生活している。 VRChatで2018年から継続的に運営を続けているバーチャルクラブ「GHOSTCLUB」を主催する0b4k3氏と、基底現実(注:肉体の存在する実際の現実のこと)とバーチャル空間の両方で活動を展開するファッションブランド「chloma」を主催するJunya Suzuki氏が登場。 2021年にはコラボレーションして「chloma Virtual St

    「どうせなら世界をめちゃくちゃにしたい」仮想空間を運営する意地と楽しさ
  • クラブの“現場”はどこにある? 「clubasia」鈴木店長×「GHOSTCLUB」0b4k3対談

    日常的に開催されるようになったクラブやライブハウスによるライブ配信。以前から国内ではDOMMUNE、海外ではBOILER ROOMといった音楽プラットフォームが主導的な立場を担ってきたDJ配信も様々な形で進化している。 コロナ禍により系列3店舗の閉鎖を余儀なくされたclubasiaでは、店長の鈴木将氏が中心となり、DJ配信に取り組んできた。「いかにリアルの現場とは異なるDJ配信ならではの魅力を高めていくのか」をテーマにユニークな企画を立ち上げDJ配信を充実させることで、現在ではリアルのクラブだけでなく、配信のコミュニティもできあがり、盛り上がりを見せている。

    クラブの“現場”はどこにある? 「clubasia」鈴木店長×「GHOSTCLUB」0b4k3対談
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