マレーシア航空370便が失踪してから5年が経った。航空史上最大のスキャンダルの真相に迫った本誌2017年6月号記事を再掲する。 ◆ ◆ ◆ 南シナ海の上空で、乗員乗客239人を乗せた「マレーシア航空370便」が姿を消してから3年が過ぎた。さまざまな物証や専門家の分析から、南インド洋に墜落したとする通説を覆す真相が浮き彫りになった。 (編集部 山下格史、小林真由美、片岡眞有子) Part1 謎の行方不明から3年 写真:ロイター/アフロ Shahrul Azman/Shutterstock.com ナレンドラさん一家。右がシャルマさん。 2014年3月8日未明、マレーシアのクアラルンプールから中国の北京に向けて飛び立ったマレーシア航空370便(ボーイング777―200型機)が、乗員乗客239人とともに行方不明になってから3年が過ぎた。機体が見つからないまま今年1月に捜索は終了し、人々の記憶から