【ロンドン会川晴之】欧州連合(EU)議長国のポーランドで開かれていたEUの財務相理事会は17日閉幕した。議長国の招きでガイトナー米財務長官が初参加、欧州債務危機問題を討議したが、危機拡大回避のため早急な対応を求めた米英に、ユーロ圏諸国(17カ国)は反発、認識の違いが浮き彫りになった。 ガイトナー長官は16日のユーロ圏財務相会合などに出席し、欧州金融安定化基金(EFSF)の強化などを要求。ユーロ圏外のオズボーン英財務相も「時間切れが迫っている」と早急な対応を求め、米英連携をみせた。 EU側は各国の事情を踏まえ「意思決定には時間がかかる」との認識だが、米側や国際機関には「世界経済は新たな危険区域に入った」(ゼーリック世界銀行総裁)との危機感があり、欧州の対応にいら立ちを募らせる。 だが、米国も高失業率や巨額財政赤字を抱えており、ユーロ圏の対応は冷たかった。 ユーロ圏議長のユンケル・ルクセンブル