ブックマーク / univ-journal.jp (10)

  • 空気の持つ熱エネルギーをほぼ100%の効率で回収する伝熱管の開発に成功

    電気通信大学と三菱マテリアル株式会社中央研究所のグループは、ほぼ100%の熱回収を可能とする画期的な伝熱管の開発に成功した。 伝熱管には多孔質体を使うこと、さらに、伝熱管と多孔質媒体を焼結することで、伝熱性能を向上できることが知られてきた。そこで、研究者らは、アルミニウム製の管内に同一素材の繊維体を充填した特殊な多孔質伝熱管を作製し、通常のアルミニウム製伝熱管との比較実験を行った。 実験の結果、通常の長さ150mmの伝熱管では、入口温度を200℃とし、伝熱管の周囲を2℃に冷却した場合、伝熱管の出口から出てくるのは130℃程度の熱風であったのに対し、わずか20%の空間割合で繊維体を25mm充填しただけの伝熱管では、2℃の冷風が排出されたという。アルミニウム繊維体を充填し、伝熱管の長さを短くすることで、伝熱管の入口と出口に約200℃もの驚異的な温度差が生じ、ほぼ100%の損失のない熱回収に成

    空気の持つ熱エネルギーをほぼ100%の効率で回収する伝熱管の開発に成功
  • 難問の巡回セールスマン問題、粘菌に学んだ新型コンピュータで北海道大学が解決

    難問の巡回セールスマン問題、粘菌に学んだ新型コンピュータで北海道大学が解決 大学ジャーナルオンライン編集部 北海道大学の葛西誠也教授らの研究グループは、Amoeba Energy株式会社と共同で、アメーバ生物である粘菌の行動に学んだ新型アナログコンピュータを開発し、代表的な組合せ最適化問題「巡回セールスマン問題」を解くことに成功した。 アメーバ生物である単細胞の真性粘菌は、不定形の体を環境に最適な形に変形できる高度な計算能力を持つ。先行研究で、アメーバ生物を組込んだ「粘菌コンピュータ」が巡回セールスマン問題に利用可能と分かっていた。そこで研究グループは、アメーバが変形するメカニズムをアナログ回路中の電子の動きで再現し、都市配置や距離などの制約条件をコンパクトに表現できる仕組みの新方式コンピュータ「電子アメーバ」を開発。これにより、巡回セールスマン問題の解を迅速に探し出すことに成功した。この

    難問の巡回セールスマン問題、粘菌に学んだ新型コンピュータで北海道大学が解決
  • 都道府県レベルでみた日本人の遺伝的集団構造を、東京大学が解明

    東京大学大学院理学系研究科の渡部裕介・一色真理子大学院生(研究当時)と大橋順准教授は、都道府県レベルで日人約11,000名の遺伝的集団構造を調べ、現代日人の遺伝的構造は各都道府県における縄文人と渡来人の混血の程度と地理的位置関係によって特徴づけられることを示した。 今回、研究グループはヤフー株式会社が提供するゲノム解析サービスの顧客11,069名の138,688か所の常染色体SNP(単塩基多型)遺伝子型データを用い、日人の遺伝的集団構造を調べた。 クラスター分析により、47都道府県は沖縄県とそれ以外の都道府県に分かれ、沖縄県以外は九州・中国地方、東北・北海道地方、近畿・四国地方の3つのクラスターに大別された。関東・中部地方の各県は1つのクラスター内に収まらなかった。主成分分析の結果、第1主成分は沖縄県との遺伝的距離と関連し、第2主成分は緯度・経度と関連していた。この結果は、各都道府県

    都道府県レベルでみた日本人の遺伝的集団構造を、東京大学が解明
  • 新型コロナウイルス感染を抑制できるVHH抗体の取得に北里大学などが成功

    北里大学、株式会社Epsilon Molecular Engineering(EME)、花王株式会社の研究グループは、新型コロナウイルスに対して感染抑制能(中和能)を有するVHH抗体の取得に成功。新型コロナウイルス感染症の治療薬や診断薬の開発につながることが期待される。 今回、花王はEMEより標的分子に結合するタンパク質を効率的に取得できる技術(cDNAディスプレイ技術)の提供を受け、ヒト培養細胞で発現させた新型コロナウイルスの表層に存在する「S1タンパク質」を標的分子に用いたスクリーニングを実施し、候補となるVHH抗体(ラクダ科動物由来の抗体)の配列情報を取得。これにより候補遺伝子の人工合成を行い、微生物によるVHH抗体生産を行った。作製したVHH抗体の標的分子に対する結合能の評価から、VHH抗体が標的分子と結合することが確認できた。 また、北里大学は花王が提供した候補VHH抗体の新型コ

    新型コロナウイルス感染を抑制できるVHH抗体の取得に北里大学などが成功
  • 京都大学、リスク・マネジメントに基づく新型コロナ対策提言

    2020年3月18日、京都大学の研究者でつくる京都大学レジリエンス実践ユニットは、リスク・マネジメントに基づく新型コロナウイルス対策をまとめた(情報は随時更新中)。医療崩壊を避けつつ死亡者や重症者の抑制を目指す内容で、YouTubeに解説動画を公開した。 具体的な方策としてイベント関係では、60歳以上の高齢者や持病がある人、妊婦らのイベント参加の自粛、一定規模以上のイベントの自粛要請、それ以下のイベントに対する感染症対策の徹底要請を挙げた。 医療面では、院内感染の徹底回避、対応可能検査数の拡充を掲げている。特に医療崩壊の回避では、感染の見込みが高い人を優先的に検査するほか、軽症者は自宅療養を基とし、入院などの措置は重症者を優先させるとした。人工呼吸器などの医療機器や地方衛生研究所のリソースは必要性が高い患者に優先して使用するよう呼びかけている。 新型コロナウイルス感染症の死亡率は50歳未

    京都大学、リスク・マネジメントに基づく新型コロナ対策提言
    yujin_kyoto
    yujin_kyoto 2020/03/31
    既存の対策はリスク・マネジメントに基づいてないと。
  • 進路の見込めない専攻を縮小へ、大学院改革で中教審

    中央教育審議会大学分科会は人工知能やIoTの普及で社会が大きく変貌する2040年を見据えた大学院教育の改善策として、学生の進路が見込めない専攻について定員の削減や社会的なニーズが高い分野への振り替えなどを大学側に求める方向を打ち出した。 博士課程教育リーディングプログラムに取り組んだ大学では、産業界と連携した教育や研究が進んでいるが、各大学が自らの強みや特色を踏まえた人材育成ができておらず、中でも博士課程後期課程は大学院のカリキュラムと社会、企業の期待との間でギャップが生じている。大学分科会はこれら課題とポスト確保の困難さが響き、学生に大学院進学をためらわせているとみている。 こうした点を解決する方策としては、時代の要請に見合う質の高い教育を専門分野、普遍的分野の両方で実施するとともに、国際的に通用する学位授与に見直す必要があると提言した。 さらに、博士後期課程修了者の進路を企業も含めて確

    進路の見込めない専攻を縮小へ、大学院改革で中教審
    yujin_kyoto
    yujin_kyoto 2019/01/30
    問題は進路より退路の不在では。
  • 直前に読んだ文章方向の陳列で購買が促進される 広島大学

    ショッピングモールなどの売り場において、欧米で行われたこれまでの研究では、垂直方向よりも水平方向に陳列された商品の方が消費者の購買を促進すること(水平陳列の優位性)が一貫して報告されてきた。 有賀准教授は、10種類のアイスクリームを垂直あるいは水平方向に配置した画像を提示して、購買場面を想定した商品選択を行わせるという実験を実施した。その結果、日人実験参加者の商品選択は、垂直陳列と水平陳列で違いはなく、日人は水平陳列の優位性を示さないことが判明した。 続いて、日人では垂直・水平陳列の優位性は状況(直前の読みの経験)に応じて生じると予測し、アイスクリームの画像を提示する直前に、実験参加者に縦書きあるいは横書きの文章を黙読させた。すると、予測通り、黙読の方向と一致した陳列(縦読みでは垂直陳列、横読みでは水平陳列)で商品選択が促進されることが分かった。 これにより、日人の商品選択における

    直前に読んだ文章方向の陳列で購買が促進される 広島大学
    yujin_kyoto
    yujin_kyoto 2019/01/01
    これ結構だいじな話じゃないかと。
  • 東京大学、海底に堆積した10万年前の生物のDNA解読に成功

    東京大学の幸塚麻里子特任研究員らの研究グループは、京都大学や神戸大学と共同で、海洋堆積物に保存された2.9~10万年前の生物のDNA解読に成功した。同定された生物は気候の違いを反映して種類が異なるため、過去の環境変動をも推測できる可能性がある。 そこで研究グループは、メタンを栄養源とする微生物が、DNAを分解する微生物の活動を抑制することに着目。新潟県上越沖のメタンが湧き出す冷水湧出帯の海底堆積物を採取した。そして、極微量のDNAから塩基配列を決定できる独自のDNA抽出法を用い、10万年前の試料から、珪藻、放散虫、海藻、陸上植物等を起源生物とする化石DNAの配列を取得することに成功した。比較のため、冷水湧出帯ではない地点も調査し、化石DNAは3万年程度までしか検出されないことを確認。メタンが湧き出す効果は化石DNAの保存に有利であることを明らかにした。また、検出した陸上植物種とその年代が、

    東京大学、海底に堆積した10万年前の生物のDNA解読に成功
  • 世界の大学変革の兆しが、日本の大学に与える驚異とは

    最新の世界トップクラスの大学の教育革新事例から見えるもの? 「大学改革の現状とその行方 第1回」では、まず国内の18歳人口の推移が与える大学への影響について触れた。大学のマーケットは、18歳人口の動態と大学進学率に大きく影響を受ける。 まず、国内の私立大学は、たったの4%しかない大規模大学(23校)が、全志願者の45%を獲得しており、残りの55%の志願者を小中規模の96%の大学(556校)が奪い合っているという寡占化したマーケット事情であることを紹介した。 「大学改革の現状とその行方 第2回」では、INTERNET EDUCATIONの進化と自動翻訳機の進化、バーチャルリアリティの進化が国内の大学に与えるインパクトについて考えてきた。科学技術の発展は、大規模トップクラスの日の大学でさえ外圧となりうる驚異であることを示している。 つまり、日の大学は、国内の18歳人口の減少というマーケット

    世界の大学変革の兆しが、日本の大学に与える驚異とは
    yujin_kyoto
    yujin_kyoto 2016/01/16
    おそらく誰かが日本版ミネルバ大をやろうと言う。その内向きさがダメだと言っているのに。やるならミネルバ大学予科じゃないかな。本科の入学要件が気になるところ。
  • 世界の大学変革の兆しが、日本の大学に与える驚異とは

    2015年9月から始まった新学期には、約150名(30ヶ国、アメリカ以外の国籍の留学生比率78%)の学生が、4年間で世界の7都市(サンフランシスコ、ベルリン、ブエノスアイレス、ソウル、バンガロール、イスタンブール、ロンドン)を巡り寮で学び生活する。全ての授業はオンライン型のアクティブ・ラーニングで学び、世界各都市で提携した企業や公的機関のインターンシップによって行われる、エキサイティングなプログラムがサンフランシシスコから始まった。 彼らの一日の様子を見てみよう。午前中に20人未満のセミナー形式のオンライン授業。午後は、事前課題の予習やフィールドリサーチを能動的に実行。その結果は、教授やメンターにフィードバックされ、学生は有益なアドバイスを得ることができる。こんな毎日が各地で繰り広げられるのだ。 Minerva大学は、独自のActive Learning Formと呼ばれる学習プラットフォ

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