ブックマーク / shorebird.hatenablog.com (3)

  • 書評 「Survival of the Friendliest」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    Survival of the Friendliest: Understanding Our Origins and Rediscovering Our Common Humanity (English Edition) 作者:Hare, Brian,Woods, VanessaRandom HouseAmazon 書は進化人類学者で比較認知学者でもあるブライアン・ヘアとやはり比較認知学者でジャーナリストであるヴァネッサ・ウッズの夫による協調性の進化に関する.中心となるテーマは「自己家畜化によるヒトの協調性進化」になる. 導入章の冒頭ではアメリカの公民権運動時代の(人種混合)強制バス通学時代の逸話が語られている.強制バス通学による人種ミックスクラスが始まった当初,白人児童はマイノリティ児童を侵入者と見做し,クラスは過剰に競争的でとげとげしい雰囲気だった.そこでジグソーメソッドを導入し

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    yukiMynn
    yukiMynn 2022/06/14
  • 書評 「進化と人間行動 第2版」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    進化と人間行動 第2版 作者:長谷川 寿一,長谷川 眞理子,大槻 久東京大学出版会Amazon 書は進化心理学,人間行動進化学の(日語で書かれた)最も優れた入門書として読まれ続けてきた*1の22年ぶりの改訂版である.著者には初版の長谷川夫に大槻久が加わり,この間の様々な知見の進展に合わせた全面的なアプデートを行っている.トピック的には生活史戦略,協力行動の進化(特に間接互恵性),文化の重要性の部分の改訂が大きい.また全体を3部構成にして見通しをつけやすくする工夫も加わっている. 第1部 進化とは何か 第1部は書のテーマについての序章と進化学についての概説(ダーウィンの進化学,分子進化学,行動生態学)がおかれている*2 第1章 人間の性の探求 第1章は序章的な部分になる.人間の理解のためにはヒトの進化と適応という観点が有用であること,遺伝と環境の問題(ヒトの行動には遺伝も環境も影

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    yukiMynn
    yukiMynn 2022/05/19
  • 書評 「人間の本質にせまる科学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    人間の質にせまる科学: 自然人類学の挑戦 東京大学出版会Amazon 書は若手研究者たちにより執筆された自然人類学の総説・入門書になる.内容的には東京大学の駒場の1,2年生向けのオムニバス講義がもとになっているようだ.自然人類学は「人間とは何か」という問いを自然科学的に探究する営みであり,時系列的にはチンパンジーとの分岐から未来まで,対象のスケールとしてはゲノムレベルから地球生態系までを視野に入れた広大な学問領域になる.書ではそれぞれの専門家から人類進化の軌跡,ゲノム科学,ヒトの生物としての特徴,文化とのかかわりが解説されている. 第1部 人類進化の歩み 第1部は,霊長類の行動と社会,チンパンジーとの分岐から猿人*1まで,ホモ属,ネアンデルタールという4章構成になっていて,人類進化の最新の知見が要領良くまとめられている.各部において内容的に興味深かったところを紹介しておこう. 霊長類

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    yukiMynn 2021/10/04
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