AI半導体ブームはバブルに終わるのか、ピークはいつなのか——。 半導体の受託製造企業(ファウンドリー)で世界最大の台湾TSMCは10月17日、2024年1〜9月期の決算を発表した。売上高は前年同期比31.9%増の2兆0258億台湾ドル(約9兆4604億円)、営業利益は同35.6%増の8963億台湾ドル(約4兆1857億円)と、まさに絶好調だった。 半導体不足が叫ばれ業績が押し上げられた2022年時のピークを売上高、営業利益ともに上回り、2023年から続いた反動減による調整局面から完全に復活したと言える(下図)。 AI向けが急拡大 業績を牽引したのは、AI分野の半導体だ。AI向けを含むHPC(High Performance Computing)セグメントが全体に占める割合は、今年4月以降は過半を占めるまでになっている。AI向けに限れば、2024年の売上高は前年比3倍以上にまで急拡大する見込