【ウエストラファイエット(米インディアナ州)=山田哲朗】「(受賞の知らせが来た)午前5時を境に、すべてががらりと変わった」。 ノーベル化学賞に輝いた根岸英一・米パデュー大特別教授は6日、学生や同僚の祝福、メディアの取材などが深夜まで続き、「経験したことがない」という忙しい一日を過ごした。記者会見では、「日本の皆様と喜びを分かち合えれば、望外の喜びです」と、日本語で話した。 昼の会見で「朝から、お茶をすする間もない」と苦笑した根岸さんは、午後、もともと予定されていた学部生向けの講義を、休まずに行った。講堂に姿を現すと、300人の学生から拍手が巻き起こり、根岸さんは両手を上げて応えた。 「研究だけでなく教育にも情熱を持つ」(フランス・コードバ同大学長)と評される根岸さんらしく、初級の有機化学を約1時間、ふだん通りに講義。学生から「金曜の講義もやるのか」と質問が出ると、「ノーベル賞を取っても、や