『一つ上の彼女』連載中です。連作小説は奇数回が私です。また、毎週土曜には唯野教授から盗んだ講義用ノートで『いい小説とは?』もやってます。 第四回 ロシア・フォルマリズム(1) 前回は、「新批評(ニュー・クリティシズム)」を見ていきました。今回は、「ロシア・フォルマリズム」を見ていきましょう。 自分という現存在は、この電脳において七曜前に遡ることとなるが、文学理論を、貴殿達の脳内に存在せしめた。しかし、我が言辞が貴殿達の心に喚起できることとはいかばかりなのか。 はい、おふざけはこのくらいにしましょう。しかし、これを読んでいる方は、少々驚いたのではないでしょうか? 先ほどの文章は、「私はこのブログで、文学理論を、先週解説しました。けれど、私の言葉は、あなたたちにどれくらい伝わったのかなあ?」と聞いただけです。 けれど、あなた方は、少し驚いた。また、少し困惑した。これが、ロシア・フォルマリストた