今まで読んだことがないという体たらくでありました、テッド・チャンの短編集『あなたの人生の物語』。構成と主題の組み合わさり方が美しいのはもはや当然として、SFの本懐というべきか、ものごとをまったく別の視点から照射するそのやりかたがあまりに鮮かな一冊でした。 以下、すべてではないにせよ個別の短編の感想とか。っていうか、今読み返してみたらあらすじの説明に終始しているぞ!まあいいや!! 理解 高次の知能を獲得していくと最終的に超能力戦にしか見えなくなるっていうのが笑えるんだけど、それはともかく。ある意味では、お猿さんにとっての人間知能ってどんなものなんだろうっていうか、幼年期の終わりというか、そんな感じで、とくに「陳述の変更が全文法の調整をもたらす」言語についての記述はやっぱりゾクゾクしてしまいました。 あなたの人生の物語 目的論的な思考方法が最終的にトラファルマドール星人にまで至るっていう話。構
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