はじめに 協調フィルタリングでは行列分解が広く用いられている.協調フィルタリングにおける行列分解については,以下の記事を参考にしていただきたい. http://qiita.com/ysks3n/items/c81ff24da0390a74fc6c この記事では,よく使われるの行列分解基準を,重み付き最小二乗法として定式化することで効率的に解を計算する手法について考察する. 基本的な行列分解 さて,協調フィルタリングで使われる行列分解は基本的に以下の最適化問題を解くことにより達成される.しかし,この問題は解析的に解を求めることができないため,通常は確率的勾配法を用いて解を求める. \min_{\boldsymbol{X},\boldsymbol{Y}} \ \sum_{(i,j):r_{ij}\neq0} \left(r_{ij}-\boldsymbol{x}_i^T\boldsymbol{