試合後の会見に出席した岩渕は「チーム全員の気持ちが乗ったゴールだったと思う」と振り返ったが、特に力を込めて熱弁したのがFW田中美南(27=INAC神戸)が後半5分に自ら得たPKを失敗した場面だ。 「PKの場面に関しては彼女自身がもらったPKだし、途中から入った中で彼女のストライカーの気持ちは自分も理解しているつもりなので『蹴れば』という話をした。彼女が蹴ると言ったので、自分は『思いきってね』という話はした」 普段はエースの岩渕がPKのキッカーを務めるが、田中に譲った経緯を明かした。 そのうえで「でも、PKのミスについて取り上げてもらいたくない。本当にポジティブに(報道することを)記者の皆さんにはお願いしたいです」と報道陣に異例の要請。大舞台でPKを失敗した後輩のショックをおもんぱかり、先輩として擁護したのだ。