自動車に利用される内燃エンジンは実用化から150年が経過した。効率改善の余地は依然として大きいと考えられているが、実現は容易ではない。研究者の間では、2012年後半に予定されている改良版のスーパーコンピューター(スパコン)の誕生により、エンジン革命の道が切り開かれると期待されている。 アメリカ、エネルギー省管轄のオークリッジ国立研究所(ORNL)が同国最速、世界第3位のスパコン「ジャガー(Jaguar)」の大幅なアップグレードに着手しているからだ。ジャガーは「タイタン(Titan)」として生まれ変わり、現時点で世界最速の日本製スパコン「京(K computer)」の2倍の処理速度を実現する予定だ。 スパコンの話題では、「2010年に中国がアメリカを抜いて1位になった」、「2011年に日本が両国を抜いてトップに立った」など、国家間の競争に注目が集まりがちだ。しかし、オークリッジ国立研究所