火車(かしゃ)は、日本に伝わる妖怪です。 ちなみに、「家計が火の車」の「火の車」と言う言葉は、この妖怪が元でできたといわれています。 火車が地獄から現れるのは、罪人が死んだときです。 それで、火車の出現は、その者が罪人である証とされました。 中世日本の説話物語集『宇治拾遺物語』は、こう語ります。 獄卒(地獄で亡者を責める悪鬼)が燃え盛る火の車を引き、罪人の亡骸、もしくは生きている罪人を奪い去る 人々は、火車の登場を、恐怖すると同時に恥ずべきことと考えていました。 火車が住むと伝えられる付近の寺では、葬式を2回に分けて行っていました。 最初の葬式には棺桶に石を詰めておき、火車に亡骸を奪われるのを防ぐこともあったといいます。 火車は、暗雲と大風雨と共に現れて、その者の葬式や墓場から亡骸を奪い去っていきます。 「火車」を辞書で引くとこのような意味が出てきます。 仏教用語で、生前悪事を犯した亡者を