〘 名詞 〙 ( 古くは「さんげ」 ) ( 「懺」は[梵語] kṣama の訳。「悔」はその漢訳 )① ( 仏教では現在も「さんげ」とよむ ) 仏語。過去に犯した罪悪を告白してゆるしを請うこと。また、過去の罪悪を悔いて神仏や人々に告げわびること。[初出の実例]「爾時天皇即従座起合掌、仰天至心流発懺悔言」(出典:醍醐寺本元興寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747))「ザイシャウヲ sangue(サンゲ) スル」(出典:日葡辞書(1603‐04))[その他の文献]〔梁簡文帝‐六根懺文〕② 過去に犯した罪悪を後悔して、人に打ち明けること。一般的に、他人に話しにくいことを打ち明けることにもいう。[初出の実例]「むかしははなうるし、今はとしたけらういろの、うるしのばちもあたりたる、しょくの有様さんげせよ」(出典:虎明本狂言・塗師(室町末‐近世初))③ 罪悪。あやまち。[初出の実例]「子を喰ふ餓鬼