作品紹介・あらすじ 悲哀にみちた人間ドラマ。温かな余韻が残るラスト。 『傍聞き』『教場』を超える、傑作ミステリ集! バレーボール全日本の女子大生・彩夏と、彼女を溺愛する医者の姉・多佳子。彩夏の運転で実家に向かう途中、ふたりはトンネル崩落事故に遭ってしまう。運転席に閉じ込められた妹に対して姉がとった意外な行動とは……(「涙の成分比」)。 命を懸けた現場で交錯する人間の欲望を鮮やかに描く、珠玉の六編。 「いつか“命”をテーマに医療の世界をミステリとして書きたいと思っていました。自分にとって集大成と言える作品です」――長岡弘樹