アベノミクスの成果とやらについて検証します。 リフレ派によれば「日本銀行がお金をいっぱい刷り、これからも当分そうしますよ、と言えば」、簡単にインフレ期待が発生するはずでしたが、 現実は違いました。 成果は労働市場に表れているという見方もあります。例えば、2016年3月の大卒者の就職率はバブル崩壊直後の水準まで回復しています。 しかし、この回復は、リーマンショックによって一時後退した2003年以降のwageless recoveryの延長と見るのが妥当です。 1997年秋に金融危機発生 1998年~2002年に企業のdeleveraging & restructuringで大幅に後退 2003年以降wageless recovery(戦後最長の景気拡大) 2008年秋のリーマンショックで一時的後退 2010年から再びwageless recoveryに回帰(現時点で戦後3番目の景気拡大) 完