bridgeで中村一義のインタビューを読む。 こっそりと、というわけでもないのだが、中村一義は私がアルバムをコンプリートしている本当に数少ないアーティストのうちのひとりで、それを言うとあれ、なんだか意外ね、という顔をされることもすくなくない。確かに私のすきな音楽、「バンド」というものから良くも悪くも自由になりきれない音楽を好んで聴く私の音楽の狭い範疇からは、彼の音楽はすこしはずれているのかもしれないとおもう。 もう10年近くまえになるが、私がその当時かなり真剣に心を寄せていた男性は、かなりコアなの音楽ファンだった。ロッキンオンJAPANを創刊号から買い揃え、決してCDをレンタルせず、まだ衆目の知るところでないアーティストに愛を注ぐことに血道をあげ、心底から佐野元春を尊敬していた。それと同時に、慢性的な持病を持っていたかれはどこか「人生を半分投げた」ようなところがあった。皮肉屋で、クールで、