これまでの分 その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 その8 その9 本文 2007年5月27日の日本ダービー。 セキゼキさん(仮名)と私は、コースの内側から、レースを観戦していました。 1番人気馬と2番人気馬が興奮してオーバーペースで潰れる中、自分のペースをきっちりと守ってゆうゆうと先頭に立ったのは、アサクサキングスという人気薄の馬でした。 素人目からも、このアサクサキングスって馬が絶対勝っちゃう流れに見える、と私は思っていました。「紅一点の果敢な挑戦」とやらは、やはり無謀に終わったのか、まあ現実なんてそんなものだろうな、とも。 最後の直線にさしかかってもアサクサキングスはしっかりとセーフティリードを保っており、疲れた様子もありません。 このリードを覆せる馬は出てこないだろうな、と私が思ったその時。 後方の馬群から一頭、飛び出してきた馬がいました。 「うそだろ!?」 セキ