11月19日号の日経ビジネス「時事深層」で、「家電量販、『アマゾン価格』に怒り」という記事を書いた。想定以上の反響があり、大変ありがたく思っている。 だがこの記事は、読者に少なからず誤解も生んだようだ。記事に対するウェブサイト上の書き込みには「アマゾンはそんなに安いのか」「実店舗を持つ家電量販はネットに勝てない」と、いったものが溢れた。必ずしも間違った感想というわけではないが、私が取材した中での実情からは少し距離がある。 今回は「量販店とアマゾンの価格はどっちが安いのか」という疑問に対し、読者がもう少し現状に近い感覚が持てるように、記事を書くために実施した価格調査の結果の一部を明らかにしようと思う。1人で行ったものなので、非常に限られた製品についての言及に留まるが、読者の方にはその点を踏まえて読んでいただければ幸いである。 表示価格でのアマゾン優位は1割 まず、簡単に調査の手法を説明する。