楽天が、割安な電子書籍端末を今春にも販売する方針を打ち出し、国内市場が一気に拡大する可能性が高まっている。 楽天は安い端末を普及させた上で、ソフトである電子書籍を大量に買ってもらう戦略だ。日本の電子書籍市場は、米アマゾンも重視しており、日米企業の主導権争いも激しくなっている。 楽天は12日、世界100か国で電子書籍事業を手がけるカナダのコボ社の買収を完了したと発表した。買収の狙いは、コボ社の電子書籍端末を日本市場に投入することにあった。端末は日本語の縦書き表示機能を搭載し、今春にも1万円未満で販売する。先行しているソニーやパナソニックなどよりも安価な端末を投入して国内の電子書籍市場を一気に拡大させ、書籍の販売で利益を得るビジネスモデルを目指している。