基本的には 「お客さんをバカにしてない」 ということだと思うんです。 お客さんは、ふつうのことはちゃんと全部考えるし、 理不尽なことがあれば、ふつうに怒る。 だから、そういう「ふつうのこと」が 要素としてきちんと収められているのが基本で、 そこが乱れていると、 「これは『ゼルダ』じゃないね」ということになる。 そういうときにぼくは「違う!」と言うわけです。 だから、ぼくはプレイヤーのかわりに怒るんです。 「オレをバカにしてるのか」って(笑)。 「これはお客さんの声だよ。 このまま売り出したら、あとでもっと怒られるからね」 というふうに言いながら、ずっとつくってきたんです。 そういうところがぼくにとって原点で、 それは『ゼルダ』も『マリオ』も変わらないんですよ。 それを基本にしつつ、どちらかというと 『マリオ』はその場その場で刹那的に対応する楽しさ、 『ゼルダ』は成長していくという大きな気持