手の中に収まるような小型の電子機器は、従来は日本のお家芸だったといえる。 しかし、インターネットサービスの連携を前提とした瞬間に、ハードの出来不出来よりも、非常に広大なネット世界を理解した上で精密に設計されたネットサービスと、そのネットサービスとのシームレスな同期のほうが重要となる。その結果、ハードウェア自体を比べれば優れたノウハウを持つ日本メーカーであっても、世界の潮流から置いてきぼりにされはじめる。ウォークマンのようなポータブルミュージックプレイヤーが負けたのはiPodがiTunes Storeとの連携によって光り輝くネット家電であったからだ。日本のケータイが負ける、と警鐘を鳴らすのは、iPhoneやAndroidケータイがインターネットを利用することを前提に設計されているからだ。 (日本のケータイが提供する”Web”とは、インターネットの海の中にキャリアが囲い込んだ池の中にあるような
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