あれは今なら『もののけ姫』との対比で読むもんだわ。 結論をざっくり書けば、ナウシカ世界のように「旧人類の理性 VS 新人類の理性」の構図だと(増田が言うように)決着が付かないので、もののけ姫では「神」を導入した。 これはどういうことかってことを書く。 昔はてなでナウシカはニヒリズムの話だと看破した人が居たけれど、まさにその通りだと思う。本作には神”的”な存在がいくつも出てくるが(巨神兵、古代の神、旧人類、明らかにキリストになぞらえられているナウシカ本人)、そのどれもこれもが「神」であることを否定される。 ただそれだけだと納得のいく決着が付かなかった。ニヒリズムに陥るのも、宗教に走るのも、両方ダメ。それは分かる。しかし、具体的にナウシカたちはどうしたら良かったのかが分からない。 どうやったら理性を正しく行使できるのか?いや、そもそも理性を「正しく」行使することなんてできるのか? こうした人間