「今すぐ沖縄に行きたいです」 そんなLINEが赤木雅子さん(50)から届いた。財務省公文書改ざん事件で夫を亡くし、国などに裁判を起こした原告。その人がなぜ、事件と関係のない沖縄をめざすのか? ◇ ◇ ◇ 沖縄タイムスが「赤木ファイル」の開示を求める社説を掲載 雅子さんの夫、赤木俊夫さんは、上司にさせられた改ざんの詳細を職場で記録に残していた。「赤木ファイル」と呼ばれるその記録の開示を裁判で求めると、国は人名などを黒塗りにしてから出すと通告してきた。それでは誰がどう改ざんを指示したのかわからない。 これに対し「国は疑念に応えるため、すべてを開示するべきだ」と求める社説を、沖縄県の地元紙、沖縄タイムスが掲載した。 「遠い沖縄でも関心を持ってくれた」 これをきっかけに雅子さんは5月、生まれて初めて沖縄を訪問。新聞社を訪れ感謝を伝えた。その際「せっかく来たのなら」と、沖縄タイムスの阿部岳記者の紹介