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ブックマーク / www.city.kobe.lg.jp (6)

  • 神戸市:ごろごろ、神戸3「最終回 避けた小道」

    細い路地の向こうには日が当たっていて、やわらかい光の中に黒と、ぶちの2匹のが、体をくっつけて昼寝をしている。私は自転車で先を急いでいたのだけれど、視線の先のあまりにも完成された景色に遠慮して、どのような理由があってもそれを壊してはいけないような気がするから、遠回りして別の道を走った。 あたたかい日の午後。数匹の野良が路地の真ん中で堂々と寝そべっている時間帯を私は知っている。その時はこうやって遠回りするんだ。でも、通らなかったという事によってなおさら、私の中には避けた小道の情景がありありと浮かぶ。日が当たっている。身を寄せてが寝ている。近所のおじさんもおばさんも、を避けて歩いている。 久しぶりに銭湯に行った。 今はどこにでもタブレットやスマホを持ち込む生活習慣になっていて、風呂やトイレでも何かを読んだり何かを書いたりしている。布団に入る時でさえもスマホを手放さずに、暗い部屋で電子書籍

    神戸市:ごろごろ、神戸3「最終回 避けた小道」
    zaikabou
    zaikabou 2019/04/18
  • 神戸市:ごろごろ、神戸3「第1回 ゴールデンウィークの過ごし方」

    5月の連休は神戸市内各所で様々なイベントが開催されています。いま「市内各所で様々なイベントが開催されています」なんて書きましたが、正直なところ「神戸は観光地だしどこか人の集まる所に行けば何かしらのイベントくらいはやってるんだろう」なんていう適当な気持ちで「市内各所で様々なイベントが開催されています」と書いてしまった事をここに告白します。実際はどこで何をやっているのか全然知りません。 まあ人の多い場所って疲れますし、人の多い場所に行けば犬が小さいので踏まれてしまう。こういう時こそ我々は平野商店街に行くべきではないだろうか。そんな編集会議を経て、ごろごろ神戸取材班は有馬道を登りました。平野というと神戸以外の人には馴染みのない場所だと思うのですが、ひとことで言うと、メインストリートの交差点に松山ケンイチさん……にそっくりな銅像が建っている町。JR神戸駅や高速神戸駅、大倉山駅から徒歩でもバス(7系

    神戸市:ごろごろ、神戸3「第1回 ゴールデンウィークの過ごし方」
    zaikabou
    zaikabou 2018/05/04
    続いて嬉しい、ごろごろ、神戸
  • 神戸市:ごろごろ、神戸2「第23回 「母親」を半分引き受ける」

    初めての立ち飲み屋デビューは確か生後3か月くらいの頃。以来私は抱っこしながらであれベビーカーに乗せながらであれ、ホルモン屋や串かつ屋、寿司屋に焼き肉屋、さまざまな「酒の飲める場所」に子供を連れて行っている。飲みに出かける回数自体は激減してしまったが、子供がいるからといって行動範囲が制限されてしまうのもシャクだなと思い、なるべくどこにでも子連れで行くようにしているのだ。もちろん混雑している時に行くのは他の酔客や私の子供、どちらのためにもならないので避けるが、さいわい近所には朝から開いている酒場がたくさんあるから、すいている時間帯を狙って店の前にベビーカーを横付けし一杯ひっかける。関西特有の気安さか、神戸では赤ちゃん連れで入れる店を探すのに困る事もなく、こんな所に連れてきて…などと言われた事は今まで一度もない。 というような話を先日、その日は灘区の水道筋にある串かつ屋「一燈園」に子供を連れて行

    神戸市:ごろごろ、神戸2「第23回 「母親」を半分引き受ける」
    zaikabou
    zaikabou 2017/10/18
    とても良い
  • 神戸市:ごろごろ、神戸2「第8回 市場のある風景」

    古い町なみを壊してしまうのは簡単だ。 神戸に住み始めてこの2年数ヶ月の間に、私の狭い行動範囲だけでも稲荷市場のアーケードが残っていた部分と、宇治川の毎日市場がなくなった。どちらの市場(いちば)にも共通するのは、私が暮らし始めた時点では往年のにぎわいはすでになく、ほとんどの店舗がシャッターをおろしていたという点で、そこには海底深くに眠ったままの沈没船を思わせるような、時間の止まった静けさがあった。現在もよく行く神戸新鮮市場周辺をはじめ、灘や板宿や長田、三宮駅近くの二宮市場や大安亭(おおやすてい)市場に行けば神戸には今もまだまだ現役で活気ある商店街や市場の風景が見られるのだが、数十年後の未来にもこれらの文化が残されているのかと言えば、そんな保証はどこにもない。 私は東京の池袋に長く住んでいて、暮らしていた町が丸ごと再開発によって跡形もなく消失するという経験をした。何十年にわたる人々の営みがあろ

    神戸市:ごろごろ、神戸2「第8回 市場のある風景」
    zaikabou
    zaikabou 2017/06/29
  • 神戸市:ごろごろ、神戸2「第7回 私の東京」

    東京で暮らし始めたのは25歳の時だった。最初は物見遊山のつもりで浅草や上野の映画館に寝泊まりしていたけれど、この先どこかに行くあてもなかったので、賃貸情報誌を見て代々木の不動産屋に電話をかけ、掲載されていた中では一番安かった風呂もトイレもない四畳半の部屋を紹介してもらった。アパートのすぐ裏手にはチンチン電車(都電荒川線)が走っており、線路に沿うように八百屋や魚屋、肉屋や堂が並ぶ小さくて細長い商店街が伸びていた。歩いて数分の場所に銭湯が5軒もあった。家賃は2万3000円。そこは古ぼけたアパートがたくさんある町だった。東京は何でも高い所だとイメージしていたけれど敷金礼金や不動産屋への紹介料を含めて10万円もかからなかったと思う。しばらくは仕事を探す気もなかったので貯金は少しづつ減っていったが、昼間から部屋で寝転んでは酒をちびちびと飲んで、数分おきに通るチンチン電車の走る音を心地良く聞いていた

    神戸市:ごろごろ、神戸2「第7回 私の東京」
    zaikabou
    zaikabou 2017/06/21
    平民さん、神戸市の懐の深さを試しすぎでは…
  • 神戸市:ごろごろ、神戸2

    ごろごろ、神戸2とは インターネット上の文と写真によって深い反響を生み出すブロガーの平民金子さんが、神戸市のエッセイを執筆しました。子供を乗せたベビーカーをごろごろと押しながら、神戸の町を歩き、考えたことを綴ります。孤独と明るさ、笑いと寂寥、愁いと愛。2000年代のインターネットのように、さまざまな濃淡によって描かれた神戸の町の生活の詩をご覧ください。 エッセイ一覧 2017年5月 第1回 ごろごろ、神戸へ 第2回 新しいメリケンパーク、魂のレポート 第3回 なだらかな起伏を駆け上がる 第4回 市バス7番に乗って 2017年6月 第5回 子育て世帯にとっての神戸の住みやすさ 第6回 隧道は今日もすいとう、という話 第7回 私の東京 第8回 市場のある風景 2017年7月 第9回 ニセ神戸人宣言 第10回 スマ!スマ!スマ! 第11回 「あんぱんまん」 第12回 夏とはつまり……(須磨ドルフ

    神戸市:ごろごろ、神戸2
    zaikabou
    zaikabou 2017/05/04
    金子平民先生が、神戸市オフィシャルだと…!
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