鹿島建設は新しい環境配慮型コンクリート「エコクリートBLS」(特許出願済)を開発した。このコンクリートに用いるセメントは、製造時におけるCO2排出量を一般的なセメントより25%削減しながら、建物地上部への適用が可能であるなど高品質で汎用性が高く、さらに普通コンクリートと同レベルの材料コストを実現したという(図1)。 建築物を構築する上で不可欠な建設材料であるコンクリートは、セメント、細骨材、粗骨材および水で構成される。このうち、セメントを製造する際に発生するCO2量が圧倒的に多く、セメント1トンあたりの排出量が750キログラムと、全体の99%を占めている。地球温暖化防止対策の一環としてCO2削減を積極的に推進するためには、建物本体で低炭素化を図る必要があり、そのためCO2排出量が少ない低炭素セメントを用いたコンクリートが求められている。 代表的な低炭素セメントとして高炉セメントB種があるが