東京電力福島第一原発敷地内の海側にある汚染監視用の井戸で高濃度の放射性物質が相次いで検出された問題で、東電は二十二日、高濃度汚染水が地下水と混じり、海に流出している可能性が高いことを初めて認めた。この問題では、原子力規制委員会から「海に汚染が拡大していると強く懸念される」と指摘されていた。東電は同日、福島県に謝罪した。 井戸で高い放射能が検出され始めたのは五月下旬からで、事故発生当初に大量の高濃度汚染水が漏出した2号機取水口の周辺を中心に、相次いで井戸水の汚染が確認された。 東電は、高濃度汚染水の一部が土壌中に残り、放射性セシウムは土に吸着され、残りのベータ線を発する放射性物質が地下水の影響で井戸に出てきた可能性が高いと説明してきた。しかし、その後、一部の井戸で高い濃度のセシウムも検出され、当初の説明ではつじつまが合わなくなっていた。