Published 2019/12/21 10:35 (JST) Updated 2019/12/22 10:40 (JST) ジャーナリストの伊藤詩織氏(1989年生まれ)が元TBS記者の山口敬之氏(1966年生まれ)に対し、意識を失っているのに乗じて、合意のない性行為を行い、肉体的、精神的苦痛を受けたとして、損害賠償を求めた民事裁判で勝訴した。刑事事件として山口氏を告訴したが、準強姦(ごうかん)=現在は準強制性交=の容疑は不起訴処分とされた。民事裁判と刑事手続きで、何が違ったのだろうか。(共同通信編集委員=竹田昌弘) ■裁判は民事も刑事も「三段論法」 裁判は、まず証拠によって事実を認定する。それに法規を適用し、そこから法規の効果を引き出す「三段論法」で行われる。 例えば、準強制性交事件の刑事裁判では、検察官が起訴状の内容(被告が人の心神喪失や抗拒不能に乗じて、または心神喪失や抗拒不能に
