1580年頃のベルゲン ヴァイキングで興隆したノルウェーは一時期、クヌーズ率いるデーン人の北海帝国に11世紀中ごろ支配されていたが、12世紀末に独立を回復した。13世紀には塩漬けの鰊や干し魚といった海産物や木材などをイングランドへ輸出し、穀物、武器、毛織物を輸入するといったイングランドとの通商で繁栄していた[7]。しかし、14世紀半ば以降にはヨーロッパで大流行したペストがノルウェーにも蔓延し、1400年には13世紀の半分にまで人口が激減した。生き残った農民は肥沃な農地へと移動したため、耕作放棄地が増加していった[8][9]。ノルウェーの指導者階級である貴族層も自領の経営に事欠き、スウェーデンやデンマークの貴族と通婚することで勢力の維持を図るだけであった[10]。 一方、バルト海を中心にリューベックを盟主としたハンザ同盟が結成された。ハンザ同盟は通商圏拡大の過程の中で、ベルゲンに在外公館を設