モバイル端末が私たちの生活に不可欠なものになっていく中、ユーザ体験(UX)を深く調査し、分析していくことは革新的なサービスを生み出すための重要なカギとなります。 UXという言葉は普及しても、現在のスマートフォンの利用文脈は、情報空間と実空間が入り混じった非常に複雑なものであり、それを分析するための手法や知見は、まだまだ多く用意されているとは言えないのが現状です。 一方で、社会学や認知科学の分野では、人間がどのようにテクノロジーと関わり合っているかのインタラクションの姿を捉える研究も進んでいます。こういった研究の手法、特に刻々と変化していくシーンを分析していく会話分析のための手法は、つかみにくいモバイルUXを捉えていく上で大いに参考になると思われます。しかしながら、アカデミアの領域とUXに関わる実務領域の乗り入れは、日本においてはあまり活発とは言えません。 実務の方々にとっては、科学的なデー
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