「朝早く、毎日のように余震で起こされているんだ」――。宮城県仙台市を訪れた際、現地に住む友人からこんな愚痴を聞いた。毎日というほどではないが、確かに東北や北関東では、夜中や朝にしょっちゅう震度1~2の地震が発生している。筆者自身も滞在中、早朝の余震で目が覚めてしまったことがあった。 東北~北関東の人たちにとって2011年3月11日の本震の記憶はまだ鮮明だ。その後4月7日にも大きな余震があった。しかも沿岸部に行けば5月現在でも、前面がひしゃげた自動車や、他の車に乗り上げた自動車など惨劇の痕跡が放置されたままになっている。そんななかで夜中に揺らされれば、目が覚めてしまうのは、防衛本能の働きとして当然のことなのかもしれない。 しかし睡眠不足を放置しておくのは決して良いことではない。産業医大ソリューションズ代表取締役社長・医師の亀田高志氏は、「睡眠時間が減りすぎると突然死のリスクが多少高まったり、