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発見のきっかけはこうだ。1992年にイギリスのブラッドフォートでアメーバの細胞の中に小さなグラム陽性球菌によくにた粒子が見えることに気づいたところから始まる。バクテリアの16S rRNAに対するプライマーで調べたがPCR産物は何も得られなかった(rRNAはバクテリア間で極めてよく保存されているので、未知のバクテリアを調べるときにつかわれる)。この粒子は直径400 nmほどであった。この大きさは0.2 μm のフィルターも通過できないほどの大きさなんである。エンベロープはなく、周囲には80 nmの繊維状の突起が見られた。当初ゲノムサイズ(DNA)は800 Mb (メガベース)ぐらいと推定されたが、最終的には1,200 Mbだということがのちに明らかになった。このサイズは小型のバクテリアのゲノムをはるかに凌駕する大きさなのだ。その名前ミミウイルスは、”mimicking microbe (細菌
びっくらこきました。 Clonal origin and evolution of a transmissible cancer. Cell. 2006 Aug 11;126(3):477-87. Murgia C, Pritchard JK, Kim SY, Fassati A, Weiss RA. 少し前のCellの表紙になっていた論文。transmissible cancerという単語を「伝播性のガン」と訳したのは自分の間違いだろう、そんなわけねーよな、と思ってスルーしたのでした。 今日のNatureのNews and Viewsで訳は間違っていなかったことが判明。 がん生物学:感染性をもつ腫瘍細胞 犬にはcanine transmissible venereal tumour(CTVT)という性交によって「感染」する癌が知られていました。この感染はしかし、このままではガンを誘発する
シロアリの遺伝的カースト決定のエントリーを書くためにいろいろ調べ物をした。その過程で「シロアリはなぜ真社会性を進化させたのか?」という疑問に対して、納得のいく答えを得たような気がするので忘れないうちに書いておく。まず、真社会性とは何か、から。E.O.ウィルソンは以下の3項目を真社会性を満たす条件としてあげた。 (1)複数の個体(ハチではメス)が共同して育児を行なう。 (2)二世代以上の個体が共存し、娘がコロニーの維持のため母親の仕事を手伝う。 (3)繁殖(=産卵)にかかる個体間の分業とカーストが存在する。アシナガバチ一億年のドラマ―カリバチの社会はいかに進化したか(P50) 真社会性昆虫とはアリとかミツバチとかアシナガバチとかシロアリとかがそう。実はアブラムシにも真社会性を持つものがいる。アシナガバチの仲間には、複数のメスが巣を共有するけど別に分業していないとか、娘が育児を手伝うがその気に
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