レビュー プレート境界で長大な活断層が動いたトルコ大地震 もろい建物を直撃し、犠牲者3.5万人を超える 2023.02.14 内城喜貴 / 科学ジャーナリスト、共同通信客員論説委員 トルコ南部で2月6日の午前と午後、それぞれマグ二チュード(M)7.8と7.5の大地震が発生した。トルコ周辺は日本と同じく4つのプレートが複雑に入り組み、震源はプレート境界付近の断層にひずみがたまりやすい地域だった。今回もプレート境界にある長大な活断層が大きく動いたとみられ、強い揺れがレンガ造りで老朽化したもろい建物を直撃。多くの建物が倒壊し、多数の犠牲者を出してしまった。 国連など国際機関や各国が緊急救援活動を続けているが、トルコと隣国シリアでの犠牲者は日本時間14日午前段階で3万5000人を超え、歴史的な大惨事になった。犠牲者は今後さらに増えると強く懸念される。世界保健機関(WHO)はトルコ、シリア両国で約2